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ア二フのおすすめアニメ紹介ブログ

「簡潔に」「ネタバレなく」をモットーに大好きなアニメを紹介します。

この世界の片隅に

感動 笑い ほのぼの

こんにちは。ア二フです!

2017年最初の更新は、私の去年のベストアニメ映画を紹介したいと思います。

 

この作品を一言で表すことは・・・・できません(笑)

すみません。まだこの作品に出会ってから時間が経っていないこともあり、客観的に紹介していくのは難しそうです。今回は普段と趣を変えて、作品の感想を率直に書いていこうと思います。作品の面白さを損なうネタバレはしないという点はいつもと変わりませんので、そこはご安心ください。

 

ではまず簡単にあらすじを書いていきます。

 

舞台は昭和19年(1944年)の広島・呉。絵を描くことが好きな少女・浦野すずは、突然の縁談話をきっかけに海軍勤務の文官・北條周作と結婚することになります。夫になる人のことすらろくに知りもしないで北條家に嫁いできてしまったすずでしたが、持ち前の明るさで新しい家族と打ち解けます。そして北條家の面々と支え合いながら、戦争で次第に物資が少なくなる家庭を切り盛りしていく・・・というお話です。

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私がこの作品でまず惹きつけられたのは、ひとつひとつの日常の描写の素晴らしさでした。冒頭から、主人公のすずさんとその周りの人たちの日々の暮らしが、この上ないほどに丁寧に描かれています。そしてそんな生活をおくるキャラクターたちの愛らしいこと!すずさんが家事に奔走するシーンや、夫の周作さんと少しずつ心を通わせていくシーンの現実感に、すずさんと同じ時代の同じ場所にともに生きていると錯覚させられてしまいます。

 

そして、ただ丁寧なだけではありません。その日々の暮らしの物語がとてもとても面白いのです。なんど映画館が暖かな笑いに包まれたかわからないほど、すずさんとその周りの人たちの毎日は魅力的でした。戦争を扱うということで、悲しいお話であると勝手に思い込んでいた私の予想は見事に裏切られました。間違いなく去年1番笑った映画です。

 

そんな映画だからこそ、物語の中で次第に戦争の色が濃くなっていっても、変わらずにその時代をすずさんと過ごしているような気持ちになれたのだと思います。戦争が激しくなっていっても、それまでの生活が全て変わってしまうわけではなく、厳しい状況の下でも日々の暮らしやささやかな幸せは存在する。そんな考えてみれば当たり前なのに、考えてもみなかったことを自然に実感させてもらえました。

 

もちろん「この世界の片隅に」はただ楽しいだけの映画ではありません。すずさんの戦争の中での日々の暮らしに心を重ねているからこそ、戦争がその恐ろしさを見せたときの恐怖と絶望はこれまで経験したことのないほどのものでした。

 

日常をこの上なく楽しく美しく描いた表現力で、今度は空襲を描くのです。これまで観てきたどんな戦闘シーンよりも迫力がありました。恥ずかしい話ですが、私は怖くて泣いてしまいました。これまで映画を観てきて、感動で泣いたことは何度もありますが、怖くて泣いたのはこれが初めてです。あの音と映像は一生忘れないと思います。そしてその後にすずさんに訪れる喪失に自分の心にもぽっかりと穴が空いてしまったような気持ちになりました。

 

この作品に出会って、自分はこれまでの戦争映画(小説・漫画)では、極限状態を「こうなんだよ!!」と押しつけられて、それに圧倒されて「そうなのか・・・」とムリヤリ思わされていたんだと気づきました。「この世界の片隅に」はそういった作品とは根本から違うまったく新しい視点から戦争と人々を描いています。戦争が起きる物語の中に、自分と同じように感情を持った「人間」がいて、彼らが集まって私たちが生きているのと同じ「世界」があって・・・。たぶん戦争のただ中に自分がいても、きっとこんな世界の片隅を生きたんだろうなと思ってしまう。すずさんの世界は自分の世界と同じ地平で続いていると自然に思える。

 

だからこそ、この物語はこんなにも私の心に深く刻まれたんだと思います。

 

この作品を観終わった後、目は涙でグズグズで、頭の中はいろんな感情が渦巻いてどうしていいかわからずに、でも何故かとても幸せな気持ちで映画館を出ました。戦争を扱った作品で、観た後の気持ちがあれほど前向きになれたのは、自分にとって初めての経験でした。間違いなく、私の一生の作品になると思います。

 

長々と書いてしまいましたが、どんな人がどんなに言葉を尽くしてもこの作品の魅力を伝えきることはできないと思います。とにかく劇場へ行ってみてください。

劇場情報|Theaterpage Master

劇場情報のリンクをこちらに貼っておきますね。映像と音が一体となった日常、そして戦争の表現は映画館で観てこそだと思います!

 

ここまで読んでくださってありがとうございました。ではまた!